2021/09/14
4. いにしえの蛇
ヨハネの黙示の中に登場する竜は、巨大な竜で、いにしえの蛇、悪魔ともサタンとも呼ばれる者、全人類を惑わす者だと書かれている。竜は伝説の生き物だし、悪魔ともサタンとも呼ばれる者という表現はあいまいで誰とも特定できない。ただ、ヨハネが「いにしえの蛇」と書いたので、私は、これらが創世記の3章に出てくる蛇のことだと推測する。「このようなことをしたお前は、あらゆる家畜、あらゆる野の獣の中で最も呪われる」(創世記3:14)と言った神の言葉から察すると、ここで登場する蛇は、現実の蛇ではない。この蛇は、神が、「産めよ、増えよ」と命じた生き物たちの数が増え、やがて同種間で偶発的に発生した情報だと考える。この情報が生き物たちの脳内で知識のように働き、緩やかに進化に結び付いていったのではないだろうか。今では、家畜や獣だけではなく、木々や、草花でさえ、何かの情報を伝達し合っていることが知られている。これらは常日頃から私たちに安らぎや癒しを与えてくれる情報でもある。この偶発的に発生する情報は、初めに創造された男と女の間でも発生した。しかもこちらは急速に発達した。この情報が、神の命令を留めていた2人の記憶を凌駕したとき、2人は、神が食べるなと命じた善悪の知識の木の実を取って食べたに違いない。このときから、人の間に発生する偶発的情報は、あらゆる家畜、あらゆる野の獣の中で最も呪われるものとなった。
Maria K. M.