イエス・キリストの黙示。この黙示は、すぐにも起こるはずのことを、神がその僕たちに示すためキリストに与え、それをキリストが天使を送って僕ヨハネに知らせたものである。ヨハネは、神の言葉とイエス・キリストの証し、すなわち、自分が見たすべてを証しした。この預言の言葉を朗読する者と、これを聞いて中に記されたことを守る者たちは、幸いだ。時が迫っているからである。(ヨハネの黙示1,1~3)

 2021/10/25


10. 神のメシア

ヨハネの黙示の中では、聖霊の働きを表す言葉をほとんどの章に見出すことができる。それは、この黙示を朗読し聞く訓練者の無意識の記憶に、聖霊降臨の出来事を刻み、聖霊の働きを絶えず注入するためだ。聖霊が降臨したその日、「突然、激しい風が吹いて来るような音が天から起こり、彼らが座っていた家中に響いた」とあるように、聖霊はイエスの名によって集まった人々に、神の家という特別な空間をもたらした。それぞれの弟子たちの感覚に、また同時にその人々の間に、具体的に出現する神の家は、イエスが諭したように、すべての民の祈りの家と呼ばれる。ここでイエスが引用したイザヤ56章の預言はこのとき実現した。神の家は、神と人々が共に集う場であり、「彼らが座っていた」ように神にも玉座がある。「そして、炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった」とあるのは、聖霊が、イエスのものを受けて弟子たちに告げるために、個々人の脳とつながる様子を表現したものだ。そこで、「玉座の前には、七つの松明が燃えていた。これは神の七つの霊である」、「小羊には七つの角と七つの目があった。この七つの目は、全地に遣わされている神の七つの霊である」といったフレーズを朗読し聞くと、そこに暗示された聖霊降臨の日の出来事が、訓練者の感覚の記憶に植えられる。イエス・キリストの世界観は、当時の弟子たちがそうであったように、聖霊降臨の出来事の体験によって開花する。

【参考】1. 使徒言行録2:22.マタイ21:13/マルコ11:17/ルカ19:463. 使徒言行録2:34. ヨハネ16:155. 黙示録4:56. 黙示録5:6

Maria K. M.


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