2021/11/01
11. キリストの聖体
ヨハネの黙示の中で、「私たちの主とそのメシアのものとなった」1、「神のメシアの権威が現れた」2と書かれているところのメシアは、キリストの聖体を表している。聖霊の働きによってパンと葡萄酒がミサの中でキリストの体と血となって神が現存し、司祭の手で上げられることで、神は、受肉の神秘と十字架の神秘を現在化し続ける。ご聖体は、「神は私たちと共におられる(インマヌエル)」3というイエスについての預言を引き継いでいる。「『私はある』ということを信じないならば、あなたがたは自分の罪のうちに死ぬことになる」4と言ったイエスの言葉は、ご聖体の存在によって悟ることができる。ご聖体は、イエスの語った「命のパン」5である。ご聖体が信徒たちに食べられることによって何度でも死を通るのは、イエスが一人一人に手を置いて癒やしたように6、イエスがただ一度で成し遂げたすべてを、一人一人に与える神の仕方である。「人の子は、仕えられるためではなく仕えるために、また、多くの人の身代金として自分の命を献げるために来たのである」7というイエスの言葉は、ご聖体の内に生きている。私たちの衣は、小羊の血、すなわち新しい契約で洗われ、ミサのたびごとに白くなる8。このようなご聖体の姿は、ヨハネの黙示にあるイエス・キリストの世界観と合致する。そこでキリストの聖体を表す上記の2つのフレーズは、天に現れた2つのしるし9の前後に意図的に配置されている。
【参考】1. 黙示録11:15、
2. 黙示録12:10、
3. マタイ1:23、4. ヨハネ8:24、
5. ヨハネ6:35、
6. ルカ4:40、7. マルコ10:45、8. 黙示録7:9~17、9. 黙示録12:1~3
Maria K. M.