イエス・キリストの黙示。この黙示は、すぐにも起こるはずのことを、神がその僕たちに示すためキリストに与え、それをキリストが天使を送って僕ヨハネに知らせたものである。ヨハネは、神の言葉とイエス・キリストの証し、すなわち、自分が見たすべてを証しした。この預言の言葉を朗読する者と、これを聞いて中に記されたことを守る者たちは、幸いだ。時が迫っているからである。(ヨハネの黙示1,1~3)

 2021/11/22


14. 四騎手 その2

「黒い馬が現れた。それに乗っている者は、手に秤を持っていた。私は、四つの生き物の間から出る声のようなものを聞いた。『小麦一コイニクスを一デナリオン、大麦三コイニクスを一デナリオンとする。オリーブ油とぶどう酒を損なってはならない』」(黙示録6:5~6)という第3の封印が解かれたときの描写には、ルカ福音書の「次のように書いてある。『メシアは苦しみを受け、三日目に死者の中から復活する。また、その名によって罪の赦しを得させる悔い改めが、エルサレムから始まって、すべての民族に宣べ伝えられる。』あなたがたは、これらのことの証人である。私は、父が約束されたものをあなたがたに送る。高い所からの力を身に着けるまでは、都にとどまっていなさい」(ルカ24:46~49)というイエスの最後の言葉が符合する。神が、その独り子を苦しみと十字架の死に渡したのは、罪の贖いが公示され、「その名によって罪の赦しを得させる悔い改めが、エルサレムから始まって、すべての民族に宣べ伝えられる」ためであった。この犠牲はまるで小麦1マスを1日分の給料で買うようなもので、とうてい釣り合うものではない。その象徴として黒い馬の騎手は手に秤を持っている。そしてイエスが、「都にとどまっていなさい」と言ったのは、「これらのことの証人」である弟子たちを一人も「損なってはならない」からであった。「青白い馬が現れた。それに乗っている者の名は『死』と言い、これに陰府が従っていた。彼らには、剣と飢饉と死と地の獣とによって、地上の四分の一で人々を殺す権威が与えられた」(黙示録6:8)という第4の封印の描写で、陰府が従っていた「死」は、イエスの受難と十字架上の死によって復活とつながった「死」である。この「死」に、地上の四分の一で人々を殺す権威が与えられたのは、これにあやかる者の数が満ちるためである。この描写に符合するのは、ヨハネ福音書のイエスの最後の命令である。それは、イエスがペトロに、彼がどのような死に方で神の栄光を現すことになるかを示し、ご自分の「死」に従うように命じた後、ペトロが、イエスの愛しておられた弟子を見て、「主よ、この人はどうなるのでしょうか」と尋ねたときの答えである。「私の来るときまで彼が生きていることを、私が望んだとしても、あなたに何の関係があるか。あなたは、私に従いなさい」(ヨハネ21:22)というこのイエスの言葉を、福音記者は「しかし、イエスは、彼は死なないと言われたのではない」という解説を挟んで繰り返した。「彼」は、イエスの愛する弟子の信仰であり、イエスが再臨のとき、地上に見いだすことを望んだ信仰である。「神がその僕たちに示すためキリストに与え、それをキリストが天使を送って僕ヨハネに知らせたものである」と書かれた通り、神は、ヨハネの黙示を訓練の書として弟子たちに与えた。

【参考】1. 黙示録6:112. ヨハネ21:193. ルカ18:8、4.黙示録1:1

Maria K. M.

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